モノづくりスクール第16回SCMの成否は組織マネジメントにあり!

ENGLISH
 
ホーム サイトマップ 情報セキュリティへの取組 お問い合わせ
  株式会社アットストリーム

経営管理・プロセス改革、組織・人材の強化、事業構造改革を支援する
プロフェッショナルなコンサルティング会社です

 
コンサルティング領域 プロジェクト実績 講演・セミナー 書籍・掲載記事 ニュース 採用情報
 
会社概要
地図とアクセス
私たちの信条
代表あいさつ
コンサルタント紹介
コンサルタント募集
 
新刊のご案内
弊社コンサルタントの新書
New Release!
KPIで必ず成果を出す目標達成の技術
KPIで必ず成果を出す目標達成の技術
大工舎 宏、
井田 智絵(共著)
  • イベント&セミナーレポート報告レポート 一覧
  • プロセスイノベーションセミナー
  • クライアント様と共に研鑽する研修会 アットストリーム・アカデミー
  • 原価計算ツールProfit+(プロフィットプラス)
  • コンサルタント募集中

  • 【業務提携先】
ホーム > 書籍・掲載記事 > 掲載記事一覧 > 誌上モノづくりスクール 講座一覧 > 第16回「SCMの成否は組織マネジメントにあり!」

掲載記事紹介

連載記事 誌上モノづくりスクール

講座一覧

<<第15回 「SCMにおける計画の重要性を見落とすな!」

 

中国全土に配布、日・中両言語併記のバイリンガルスタイル
挑戦する製造業向け情報誌!「EMIDAS China Vol35 2010 冬号」エヌシーネットワークチャイナ別ウィンドウが開きます発行)掲載

第16回 「SCMの成否は組織マネジメントにあり!」株式会社アットストリーム 大工舎 宏

 今年の本稿のテーマであるSCM(Supply Chain Management)についての考察の最後として、今回はSCMを成功させる「組織」について触れてみたいと思います。SCMは第13回でも記述した通り、「事業や会社の経営効率の向上を実現する経営管理手法の1つ」であり、その対象はサプライチェーン(原材料や部品の調達から最終顧客までの製品やサービスの流れ)の全体最適を実現することにあります。

 したがって、SCMの推進における「組織」を考える場合、「全体最適」をいかに引き出すか、実現するかという点がポイントになります。そのために組織として備えておくべき要件をいくつか挙げていきます。

1.1つ上位の視点に立つことができているか?

 図表1.を参照ください。一般的な製造業における機能別の部門計画と事業全体での経営計画、並びにそれぞれにおいて設定される業績管理指標との関係をイメージとして整理したものです。生産・販売・物流といった機能部門としての計画と目標、つまり「持ち場の責任」に対して、SCMマネジメントに関する目標・指標は、それら機能部門を横断し、1つ上位の視点で実現すべき指標として位置づけられます。「持ち場の責任」に対して、「全体の目標」といえます。


【(図1)1つ上位の指標を考え・共有する】

(図1)1つ上位の指標を考え・共有する

 SCMが有効に機能するためには、まず、その「全体の目標」が「1つ上位の指標(部門計画や部門の方針に対して優先される)」として設定され、かつ、腹に落ちた形で各機能部門において共有されているかという点がポイントになります。

 また、単に目標や指標や設定されているというだけでなく、日常の業務運営において、各機能部門間の方針や利害の調整を適時に行っていくための組織運営上の仕組みや工夫が必要となってきます。そこでは、組織体制、役割・権限、会議体といった運営上の「形」も重要ですが、むしろ大切なのは、「形」よりも、実質的に調整が機能するために、組織内のコミュニケーションや連携が活発に行われるための風土や工夫があるかという点です。連携が機能するための風土や工夫を持ち合わせている組織が、SCMの観点では「組織能力が高い」といえます。

 事業が成長すればするほど、グローバルな事業展開が進めば進むほど、部門間・拠点間の地理的・心理的な距離感は大きくならざるを得ません。つまり、SCMとして調整すべきことの難易度は高まり、全体最適の調整を引き出す組織能力の高低が事業としてのパフォーマンスを大きく左右するようになります。そこでのポイントの1つとして、各部門が、「1つ上位の視点に立って、上位の目標を理解し、共有し、それを前提に動けるか?」ということが挙げられます。

2.組織の目標と個人の目標

 「1つ上位の視点に立つ」と似たポイントして、組織の目標と個人の目標の双方をうまく活用するという点があります。以前の稿(第7回:謝が担当)において、中国においては実力主義・個人主義が強い面があると記述しました。SCMにおいて全体最適を引き出すためには、担当者レベルにおける個人の目標達成への強い意識を活かしつつも、部門や事業全体、つまり組織としての目標や成果のために、個人の目標が存在するということを仕組みとして設計することが重要です。現場の担当者レベルにおいて「個人の目標が何か」ということが重要視される風土においては、組織の目標・成果だけでは不十分でしょう。

・ 事業全体/SCMの目標 (幹部間が連携して達成すべき組織としての目標、)
           ↓ ↑
・ 部門別の目標 (部門責任者の目標であると同時に、組織としての部門の目標)
           ↓ ↑
・ 部門における業務の目標 (部門担当者個々の目標)

 指標だけではなく、その優先順位を明確にして、経営管理の仕組みにして、伝達していくことに取り組むことが必要です。個人の力を引き出しつつ全体を最適化させる、というテーマに中国企業は取り組まなければいけません。

3.外部との関係から全体最適を引き出す

 SCMは自社に閉じた業務や仕組みの最適化ではなく、「構成企業間(プレイヤー)」を含めて製品やサービスの流れを統合的に管理する手法です。したがって、SCMのあり方を検討する上でも、世の中の環境や仕組みの変化(プレイヤーの戦略の変化、顧客ニーズの変化、活用できるIT技術の変化)の中で検討していかなければなりません。

 自社のSCMの取り組みにおける全体最適を引き出すという視点からは、これら外部との関係から検討していくというのも1つの視点です。

 「SCMにおける・・・との連携を戦略的に変えていこう、そのためには、自社のSCM関連業務もこう変えないといけない」、「・・・が・・・の情報連携を求めてきているし、対応しないといけない。よって、自社のSCM関連業務をこう変えよう」などの視点からの検討や対応を行っていくことで、自社のSCM関連業務や組織内コミュニケーションのあり方を見直していくのです。もちろんそのためには、全体最適を引き出す組織能力以前に、SCMのあり方を企画する戦略立案能力も備えておく必要もあります。


4.振り返り、見直すプロセスを組み込む

 最後に、以上のポイントを含めて全体に共通するポイントして、「振り返り・見直す」ためのプロセスを経営管理活動の中に組み込んでおくということを挙げます。

 「全体最適」というのは、ある一時点において実現すれば良いということではありません。継続的に「全体最適」であり続けることが求められます。SCMにおける全体最適についてでいえば、外部の環境は時間とともに変化しますし、自社の業務や組織としての対応能力も時間とともに改善(もしくは悪化)していきます。また、全体としての最適化と部門業務における最適化は、第一義的には相反する面もあるため、ともすると時間の経過とともに、部分最適の方にと業務や運営は自ずと逆行していってしまう傾向があります。

 そこで、SCMの全体最適を継続的に実現するためには、SCMのあり方や、そこでの組織内コミュニケーション、部門間の調整、業績評価などのあり方などを意図的に振り返る場を作っていく必要があると考えます。現状のあり方を是とするのではなく、むしろ定期的に「壊す」ぐらいのつもりでその時点その時点での最善策を考えていくのです。最初に述べた「1つ上位の視点に立つ」ことの必要性を幹部・各部門責任者や現場の管理者に定期的に思い起こさせるためにも、必要な取組みであると考えます。実施頻度としては、一般的には半期か年に1度で良いと考えます。

 そのような議論を定期的かつ継続的に行っていくと、全体最適を実現させるための風土や工夫といったものが、組織に根付いて来るようになります。多少定性的ではありますが、そのことは、「形」としてのSCMのための管理制度や評価指標が整うことよりも遥かに企業としての組織能力を高めていることにつながります。状況の変化に応じて、最適な対応策が検討・実施される「突破力」のある組織に近づいていくことになります。



 

大工舎 宏 (Hiroshi Daikuya)
アーサーアンダーセン ビジネスコンサルティングを経て、2001年に(株)アットストリームを共同設立。
現在同社共同経営者。
事業戦略・事業構造改革ならびに各種経営管理制度の企画・推進、構造改革に伴う各種変革活動の実行・定着が主な専門。

講座一覧

<<第15回 「SCMにおける計画の重要性を見落とすな!」

| ホーム |

   

このページの先頭へ

  ホームコンサルティングの特徴コンサルティング領域プロジェクト実績講演・セミナー書籍・掲載記事ニュース会社概要コンサルタント募集サイトマップ
 

プライバシー・ポリシー情報セキュリティへの取組ウェブサイト利用規定リンクについてお問い合わせ