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「ケースでわかる管理会計の実務-製品別採算管理・事業ポートフォリオ管理・投資案件管理の実際」

著者:(共著)松永 博樹・内山 正悟
出版社:日本能率協会マネジメントセンター; ISBN: 9784820727675 (2019/12)
定価:2,500円+税

管理会計は古くて新しいテーマです。管理会計制度の再構築に取り組んでいる企業は数多くあります。基幹システムや会計システムの刷新があったり、業績が悪化したり、何らかのきっかけによって管理会計制度の再構築プロジェクトというものが立ち上がることが多いのですが、いざやってみると教科書どおりにうまくいかないことばかりで、結局はそれまでの管理会計制度からあまり改善されないものになってしまいがちです。

そこで本書では、「製品別採算管理」「事業ポートフォリオ管理」「投資案件管理」というベーシックな論点であるものの、実際にやってみるとなかなかうまくいかないテーマを取り上げ、教科書どおりにはいかない部分や教科書では取り上げないような論点にもフォーカスをあて、実務的な考え方や対応方法について解説を行っています。

管理会計制度・管理会計手法の正解は1つではありません。本書を読んでいただければ、企業の事業実態や管理会計の目的などによって管理会計の方法にはさまざまなやり方があることが理解いただけます。


管理会計制度・原価管理制度の改革の主なサービス内容はこちらをご覧ください。


  • ※著者へのコンタクトは、query@atstream.co.jp
  • ※当書籍は、Amazon.co.jp楽天ブックス等、大手書店店頭でご購入いただけます。
    • 本書の内容
    • 章立て
    • 著者紹介
    • 管理会計は、将来の利益を生むための基本として、意思決定や投資の評価などのように、企業経営において欠かせない大事なナレッジです。
      予算管理、価格決定、受注可否判断、コストダウンなど、活用は多岐の分野で活用されますが、そのレベルの差がそのまま業績の差となって表れます。経理部など専門部門が担う「財務会計」とは異なり、技術部門、製造部門、生産管理、営業部門、情報部門、管理部門の第一線のマネジャーなどのすべての人が知っておくべきビジネス・ツールです。

      本書は、「製品別採算管理」「事業ポートフォリオ管理」「投資案件管理」について、ケースをもとに企業の担当者に向けて実務的にまとめました。

    • はじめに

      序章 管理会計とは何か
      1.ケース:大手総合食品メーカーCEOの1日
      1・1 朝のオフィスにて
      1・2 役員会
      2.経営ダッシュボード
      2・1 先行指標管理(各種相場情報の管理)
      2・2 連結事業業績管理
      2・3 各種情報による要因分析
      3.将来の予測情報に基づく投資意思決定
      4.管理会計とは何か?
      4・1 管理会計の居場所はどこか?
      4・2 管理会計の目的①:責任を区分する
      4・3 管理会計の目的②:原因を特定する
      4・4 管理会計の目的③:将来を予測する
      【Column】会計の公準と管理会計

      第1章 製品別採算管理
      1.製造業における製品別P/L管理
      ◆CASE  ABC社の加工調味料事業での製品採算管理
      ―製品軸で採算管理レポートってどんな内容なの?―

      1・1 製品別P/L管理の3つの観点
      1・2 製品別P/L管理のためのレポート
      2.採算管理における販管費の取扱いと多軸管理の考え方
      ◆CASE  加工調味料事業の製品別P/Lにおける販売費管理
      ―この費用はどの軸に直課すべき?―

      2・1 製品以外の管理軸も考える
      2・2 販管費の多軸配賦による管理軸別P/L管理
      【Column】P/Lでよく出てくる段階利益について
      3.社内取引と仕切り価格
      ◆CASE  かつてのABC社での社内仕切り制度
      ―社内取引における仕切り価格の設定方法―

      3・1 仕切り価格とは
      3・2 仕切り価格の典型的な設定例
      3・3 仕切り価格の弱点
      3・4 仕切り価格のもう1つの設定方法
      3・5 未実現利益の処理方法
      4.多品種変量生産での標準原価設定
      ◆CASE  デザート事業部における製品原価分析
      ―製造ロットサイズ別の標準原価設定―

      4・1製品別原価計算
      4・2製品別原価管理の目的
      4・3標準原価とは
      4・4以前の標準原価の役割
      4・5標準原価の役割はどう変わったか
      4・6原価標準を設定しよう
      4・7ロットサイズ差異の算出
      4・8原価標準の改定
      5.多品種変量生産での原価差異分析
      ◆CASE  デザート事業部における原価差異分析
      ―原価差異はどこまで細かく区分すればよいのか?―

      5・1 原価差異の分類
      5・2 原価差異分析と改善施策
      5・3 原価差異分析まとめ
      5・4 原価差異を財務会計P/L・管理会計P/Lでどう取り扱うか
      6.多品種変量生産での原価低減
      ◆CASE  デザート事業部における原価低減活動
      ―標準原価を下げることこそ真のコストダウン―

      6・1 原価標準自体の低減
      7.製造・調達リードタイムが長い製品の採算管理
      ◆CASE  三年物の味噌の採算管理
      ―製造リードタイム3年の製品をいかに管理するか―

      7・1 製造・調達リードタイムが長い製品の管理会計上の課題
      7・2 実力値P/Lによる最新情報管理
      7・3 実力値P/Lの考え方を活用したシミュレーションの実施
      7・4 リードタイムそれ自体を短くできるか
      8.需給変動が大きい場合の採算管理
      ◆CASE  クリスマスケーキのつくりだめ
      ―季節商品の需要を平準化し在庫を残さない―

      8・1 季節的変動が激しい製品の管理上の課題
      8・2 季節的変動が激しい製品を扱う場合の管理会計手法
      9.製品別採算管理によるPB製品の受注可否判断
      ◆CASE  PB製品の受注可否判断
      ―PB製品をいくらなら受注すべきか―

      9・1 会計学的な考え方
      9・2 安値で受注すると実際にはどうなるか
      9・3 それならばいくらなら受注すべきか
      10.サービス別採算管理
      ◆CASE  スポーツクラブのサービスメニュー別採算管理

      10・1 サービス事業の収益構造
      10・2 継続率・退会率管理が重要
      10・3 退会率改善施策
      10・4 その他の重要指標
      10・5 プログラム別損益管理

      第2章 連結製品別採算管理
      1.連結原価計算と連結製品採算管理
      ◆CASE  ニュージーランド工場と日本工場でのチーズ生産
      ―グループ会社間取引を連結して製品採算管理を行うには?―

      1・1 個社単体で行うCVP分析
      1・2 連結ベースのコスト構造を見た方がよい
      1・3 実務上の負担を考慮した現実的な連結原価管理

      第3章 EVA®、ROICによる事業業績管理
      1.「事業」の定義
      ◆CASE  ABC社の事業ドメイン
      ―事業区分の定義・事業とは何か?―

      1・1 事業とは
      1・2 事業軸の階層区分
      1・3 ABC社の事業区分例
      1・4 機能子会社の事業区分
      2.資本コストを意識した事業業績管理の基礎
      ◆CASE  ABC社の事業ポートフォリオ管理
      ―コーポレートによる事業業績管理はどのように行うか?―

      2・1 ROICとは
      2・2 EVA®とは
      2・3 ROICとEVA®の関係
      2・4 資本コストとは
      2・5 EVA®やROICで行う事業業績管理
      2・6 事業別投下資本算出のための事業別B/S作成方法
      【Column】標準B/Sという考え方
      3.投下資本の時価と簿価―事業別に資本コスト率を設定するか―
      ◆CASE  事業別の投下資本コスト率を設定するか
      ―事業別のハードルレートはどのように設定すべきか―

      3・1 事業別業績管理に使う資本コスト率はWACCでよいか
      3・2 事業によって資本コスト率は異なるべきではないか
      3・3 事業別EVA®やROICによる現実的な業績管理方法

      第4章 投資管理 前編 ―投資計画―
      1.投資管理の全体像
      ◆CASE  ABC社における投資管理制度改革

      1・1 投資管理のステップ
      1・2 投資管理で各社が抱える問題点
      2.投資計画作成―CGU―
      2・1 投資判断の検討粒度
      2・2 CGU単位のCF計画を作成する
      3.投資計画作成―キャッシュフロー計画―
      ◆CASE  ABC社における海外進出の検討

      3・1 投資判断のベースとなるキャッシュフロー計画作成
      3・2 CF計画作成にあたっての注意点
      【Column】タックスシールドという考え方
      3・3 いくつかのシナリオを想定して作成する
      4.投資計画作成―投資判断―
      ◆CASE  ABC社における海外進出の検討(続編)
      ―投資判断の物差しには何を使うか?―

      4・1 回収期間法
      【Column】割引回収期間法
      4・2 NPV法(正味現在価値法)
      4・3 IRR法(内部収益率法)
      【Column】リアルオプション法
      4・4 ハードルレート
      4・5 どの手法で投資判断するのがよいか
      【Column】NPV法がIRR法よりも理論的に優れているもう1つの理由

      第5章 投資管理 後編―モニタリングと実行後フォロー―
      1.投資実行のモニタリング
      ◆CASE  インド工場建設の進捗管理
      ―投資計画の実行段階でのフォロー―

      1・1 投資の進捗管理の目的とステップ
      1・2 投資計画修正の留意点
      1・3 投資計画の修正の判断
      2.投資計画作成―2期にわたる投資―
      ◆CASE  帯広での食肉加工工場の新設
      ―追加工事に関する投資計画―

      2・1 1期と2期を合わせて投資判断を行う
      2・2 1期工事後、2期工事前に状況が変わった場合
      【Column】「待つ」という選択肢
      3.実行後フォロー
      ◆CASE  ドレッシング工場稼働後の振り返り

      3・1 投資実行後フォロー

      第6章  管理会計制度プロジェクト
      1.管理会計制度再構築のための検討ポイント
      ◆CASE  連結グループ管理会計制度再構築プロジェクト
      ーコーポレートのための経営判断情報の集約ー

      1・1 経営情報再構築の目的の整理
      1・2 経営管理に必要な情報の定義
      【Column】そもそも予算は必要か?
      1・3 グループの管理会計処理ルールを統一
      【Column】財官一致は必要か?

      終 章  P/L・B/S・C/Fとは何を表現しているのか
      1.利益とは何を示しているのか
      2.売上高とは何を示しているのか
      3.営業キャッシュフローとは何を示しているか
      4.フリーキャッシュフローとは何を示しているのか
      【Column】キャッシュフロー重視の方がいいのか?
      5.B/S(貸借対照表)は何を表しているか


      おわりに

    • 松永 博樹 / Hiroki Matsunaga
      Arthur Andersen、BearingPoint(現:PwC )を経て、(株)アットストリームに参画。現在、アットストリームコンサルティング株式会社の取締役/マネージングディレクター。
      主な専門領域は、管理会計、KPIマネジメント、経営管理改革、事業戦略立案、BPR構想立案。

      内山 正悟 / Shogo Uchiyama
      新日本有限責任監査法人を経て、(株)アットストリームに参画。 現在、アットストリームコンサルティング株式会社のディレクター。公認会計士。
      主な専門領域は、連結管理会計、原価管理、経営管理改革、業務改革構想立案。

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